佐佐木信綱ささきのぶつな)” の例文
佐佐木信綱ささきのぶつな博士・川田順かわたじゅん氏・伊藤嘉夫いとうよしお氏・久曾神昇きゅうそじんひたく氏による最も完全な『西行全集』(昭和十七年・文明堂)が刊行された。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
私はその話を聞いてほほえんだのでしたが、近頃成尋阿闍梨じょうじんあじゃりの母の日記のことを佐佐木信綱ささきのぶつな大人うしの書かれたのに、その母性愛のことの記されてあるのを読んで動かされました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
黒い立派な大きな門をもったこの邸の構内には、藤島さんという、伯父には長官にあたる造幣局のお役人のお宅があった。竹柏園ちくはくえん佐佐木信綱ささきのぶつな先生の夫人おくさまがそこのお嬢さんだった方だ。
そこら一杯に人の並んでいられる傍を通って前の方へ出ますと、於菟おとさんが笑顔で立っていられます。今日の式まで、何かとさぞ御苦労だったでしょう。佐佐木信綱ささきのぶつな氏が見えます。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
これまでながく、『金槐集』は実朝一生の作と思われていたが、金沢の松岡氏蔵の定家所伝の『金槐集』を昭和四年に佐佐木信綱ささきのぶつな博士が発見されたのによって、その考は全くくつがえされてしまった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
夫人(石川氏)は佐佐木信綱ささきのぶつな氏の歌のお弟子でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)