井川ゐがは)” の例文
が、その一週間か二週間かまへに今の恒藤恭つねとうきよう——当時の井川ゐがは恭と一しよにお見舞に行つたことは覚えてゐる。先生はベツドに仰臥ぎやうぐわされたまま、たつた一言ひとこと大分だいぶい」と言はれた。
二人の友 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
恒藤恭つねとうきやう これは高等学校以来の友だちなり。旧姓は井川ゐがは。冷静なる感情家と言ふものあらば、恒藤は正にその一人ひとりなり。京都の法科大学をいで其処そこの助教授か何かになり、今はパリに留学中。
学校友だち (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
先生はむづかしい顔をされながら、井川ゐがはにもやはりかう言はれた。
二人の友 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)