二子山ふたごやま)” の例文
お滝はそう言って二子山ふたごやまのあたりを仰ぎました。もう傾きかけた陽、約束の八月十五日の日没へ一刻半ともありません。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「おお、ひえびえとしてきた。二子山ふたごやまに見えた月が、もうあんなに遠い谷間たにまにある。……あまりおそうなっては、さだめし、民部みんぶさまや小文治こぶんじさまがおあんじなされているかもしれぬ……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)