亀之助かめのすけ)” の例文
北の八番の唐紙からかみをすっとあけると中に二人ふたり。一人は主人の大森亀之助かめのすけ。一人は正午ひる前から来ている客である。
疲労 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そうしてこの新御直参一家はみずから没落し、徳川十六代亀之助かめのすけ様のお供、静岡蟄居ちっきょというはめにおちた。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そこには、用務員をしている父亀之助かめのすけと、年老いた祖母と、優しい母と、ダンサーをしている直ぐ下の妹舟子ふなこと、次の妹の笛子ふえこと、中学生の弟波二なみじとが、居た筈だった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)