九十九折つゞらをり)” の例文
われ、かく思ひて其の夜すがら三坂峠を越え行くに、九十九折つゞらをりなる山道は、聞きしに勝る難所なり。山気漸く冷やかにして夏とも覚えず。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
溪に沿うて危い丸木橋を幾度か渡りながら、やがて九十九折つゞらをりの嶮しい坂にかゝつた。それと共に四邊はひし/\と立ち込んだ深い森となつた。
みなかみ紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)