丹陽たんよう)” の例文
唐の天宝てんぽう十三年、春三月、かれらは新安しんあんから江を渡って丹陽たんよう郡にむかい、下査浦かさほというところに着いた。故郷の宣城を去る四十里(六丁一里)の浦である。
二人はその朝の五更の頃、そっと家を逃げだして、瓜州かしゅうから揚子江の流れを渡り、鎮江府の丹陽たんようへ往って、目ざしている金栄の家のことを聞いてみるとすぐ判った。
金鳳釵記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「あなたの叔父様に、不運な方があるでしょう。——え、丹陽たんようの太守であった」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫権の弟、孫翊そんよくは、丹陽たんようの太守となって、任地へ赴いた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)