丹後国たんごのくに)” の例文
慶長五年七月赤松殿石田三成いしだかずしげ荷担かたんいたされ、丹波国たんばのくになる小野木縫殿介おのぎぬいのすけとともに丹後国たんごのくに田辺城たなべのしろを攻められ候。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
先年、丹後国たんごのくに中郡三重村あざ谷内、本城某は幼少のとき、かたつむりを多く捕らえて食せし由なるが、あるとき過って左手の人さし指を傷つけ、ついにそのつめぬけてしまった。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
加藤安太夫が介錯した。本庄は丹後国たんごのくにの者で、流浪していたのを三斎公の部屋附き本庄久右衛門ほんじょうきゅうえもんが召使っていた。仲津で狼藉者ろうぜきものを取り押さえて、五人扶持十五石の切米取きりまいとりにせられた。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)