不言ふげん)” の例文
不言ふげんの言、非思料ひしれうの思料などとは瓢箪なまづ的の胡麻化しで、老子の態度もさうであつた。現代では、メテルリンクの態度もさうだ。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
彼は「猿が手を持つ」を反覆するよりも「あばたの顔面に及ぼす影響」と云う大問題を造作ぞうさもなく解釈して、不言ふげんかんにその答案を生徒に与えつつある。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
仮令たと不言ふげんの間におのずから区別する所ありとするも、その教えの方法に前後本末を明言せずして、時としては私徳を説き、また時としては公徳を勧め、いずれか前
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)