不精鬚ぶしょうひげ)” の例文
あのおしゃれな人が、軍服のようなカーキ色の詰襟つめえりの服を着て、頭は丸坊主で、眼鏡も野暮やぼな形のロイド眼鏡で、そうして顔色は悪く、不精鬚ぶしょうひげやし、ほとんど別人の感じであった。
女神 (新字新仮名) / 太宰治(著)
この地方の新聞社の記者だと称する不精鬚ぶしょうひげをはやした顔色のわるい中年の男がやって来て、あなたは今の東北帝大医学部の前身の仙台医専を卒業したお方と聞いているが、それに違いないか
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)