“不動祠畔”の読み方と例文
読み方割合
ふどうしはん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今一人はかつて浪子を不動祠畔ふどうしはんに救いしかの老婦人なり。去年の秋の暮れに別れしより、しばらく相見ざりしを、浪子が父に請いて使いして招けるなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
三年の幻影はかわるがわる涙の狭霧さぎりのうちに浮かみつ。新婚の日、伊香保の遊、不動祠畔ふどうしはんの誓い、逗子ずし別墅べっしょに別れし夕べ、最後に山科やましなに相見しその日、これらは電光いなずまのごとくしだいに心に現われぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)