“不予”の読み方と例文
読み方割合
ふよ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「天子には、先頃からご不予ふよでしたが、ようやく、この頃ご病気もえました。ついては、みことのりと称し、にせの勅使を郿塢びうの城へつかわして、こういわせたらよいでしょう」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天智天皇御不予ふよにあらせられた時、皇后(倭姫王)の奉れる御歌である。天皇は十年冬九月御不予、十月御病重く、十二月近江宮に崩御したもうたから、これは九月か十月ごろの御歌であろうか。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
また後醍醐のきみとて、生身なまみでおわすからには、不予ふよのお病気わずらいや万一などもないとは限らん。そのたびには、尊氏を憎む者から、この尊氏はあらゆるむじつの疑いと悪逆の名をかぶせられよう。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)