上方見物かみがたけんぶつ)” の例文
「うちの方は屋敷も田畑も都合よく人に任せて来ましたから、これから当分、伊勢廻り上方見物かみがたけんぶつをするつもりで、あなた様のおともをして相当のお力になるつもりでございます」
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
さあ、それが本当だとすると、わたしはどのみち父に会わなければならないでしょう、父は、わたしが胆吹にいると知って来たのに相違ありません、上方見物かみがたけんぶつはかこつけで、実はわたしの行動を
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)