“万緑叢中”の読み方と例文
読み方割合
ばんりょくそうちゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
画に彩色あるは彩色なきよりまされり。墨画すみえども多き画帖の中に彩色のはつきりしたる画を見出したらんは万緑叢中ばんりょくそうちゅう紅一点こういってんの趣あり。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
万緑叢中ばんりょくそうちゅう紅一点、悪旗本や御家人くずれと車座になって勝負を争っているうちに、人もあろうに離室はなれの食客、隻眼隻腕の剣怪丹下左膳に恋をおぼえ
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ゆえに上古の歴史に平民社会を見ればあたかも万緑叢中ばんりょくそうちゅう一点の紅を望むがごとく実に愉快とも珍奇ともいうべけれども、とうてい可憐可悲の歴史たるに過ぎず。ゆえに知るべし。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)