一途イチヅ)” の例文
一途イチヅに素直に、心の底の美しさが匂ひ出たやうに、静かな、美しい眼で、人々の感激する様子を、驚いたやうに見まはして居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さうして恐らくは、仁左衛門としての生を終るまで、此清浄で一途イチヅな望みは棄てなかつたであらう。
戞々たり 車上の優人 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)