“ジャンク”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
戎克60.0%
支那船20.0%
戎克船20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神戸のホテルは海に近く立っているので、私の部屋の窓から、積荷を下している日本の戎克ジャンクを写生する事が出来た(図538)。
波立たぬ水は朦朧もうろうとして霞んでいた。支那船ジャンクの真黒な帆が、建物の壁の間を、忍び寄る賊のようにじっくりと流れていった。お杉は時々耳もとで蝙蝠こうもりの羽音を感じた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
甲谷は靴さきに浮ぶ支那船ジャンクの燈火を蹴りながら、饒舌しゃべった言葉の間をすり抜けようとして藻掻もがいた。すると、対岸に繁ったマストの林の中から、急に揺れ上った暴徒の一団が、工場の中へ流れ込んだ。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
大きな日本の戎克船ジャンクの残骸がホテルの前に散在し、また水路で二ヶ月間仕事をしていた大きな蒸気浚渫しゅんせつ船は、千フィートばかり押しながされて横っ倒しになり、浚渫バケツが全部むしり取られていた。