“ゲツトオ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
猶太廓50.0%
猶太街50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくて昔のやしなひ親にたよりて、人目少き猶太廓ゲツトオに濳み居たるは、一年半ばかり前の事といへば、ベルナルドオが逢ひしは此時なり。いくばくもなくして彼公子身まかりぬ。
一日散歩のついで、吾友の上をおもひつゝ、かの猶太廓ゲツトオに入りぬ。若し期せずして其人に逢はゞ、我友の怒をはら便たよりにもならんとおもひき。されど我は彼翁をだに見ざりき。
我はかの惡少年をこらして後、翁猶在らば、家まで送りて得させんとおもひしに、早やいづち往きけん見えずなりぬ。その後翁の事をば少しも心に留めざりしに、或日ふと猶太廓ゲツトオの前を過ぎぬ。
アマルフイイの市はつゝめる貨物しろものをみだりに堆積したるさまをなせり。羅馬なる猶太街ゲツトオの狹きも、これに比べては尚通衢つうく大路おほぢと稱するに足るならん。
その住むべきくるわをば嚴しく圍みて、これを猶太街ゲツトオといふ。(我國の穢多まちの類なるべし。)夕暮には廓の門を閉ぢ、兵士を置きて人の出入することを許さず。