“わたしもり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
渡守70.0%
渡場守10.0%
渡船守10.0%
渡頭守10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
渡守わたしもりの武助さんは横柄な人であつた。そして武助さんの、一番いけない点は、誰のいふことにでも反対をして見るといふ、しやうのない癖であつた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
渡場守わたしもりとその加勢の人数の方は、主張するのに渡頭わたしばの規則を以てし、その規則破りを責めるのに相違なく、渡って来た方は、しかするのやむを得ざるに出でた理由を抗弁しているのに相違ないのです。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
無銭ただで乗せてもらっての一語は偶然にその実際を語ったのだろうが、自分の耳に立って聞えた。お相撲さんというのは、当時奥戸の渡船守わたしもりをしていた相撲あがりの男であったのである。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
川破りが抗弁すると、それを取巻いた渡頭守わたしもりの味方が土音方言をもって、わや、わや、わやとまぜ返すのです。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)