“やまのて”の漢字の書き方と例文
語句割合
山手100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背後うしろ山手やまのてでお寺の鐘が、陰に籠ってゴオオ——ンンと来ますと、私は、もうイカンと思いました。スヤスヤ寝入っとる大惣を揺り起いて耳に口を寄せました。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
学校の退けたのが午後四時、それから片町の友達を訪ねたところが、無理に引留められて、六本木の近くにある「山手やまのてホテル」へ着いたのは午後七時を過ぎた頃だった。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
だから家の横にも前にも、その清冽せいれつな水が繞っていた。この辺には、異人館も皆無だったし、混血児の友だちもいないし、以前の山手やまのて環境とは、まったく空気がちがっていた。