“やつばら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
奴輩48.6%
奴原45.9%
奴儕5.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あいつらもともと汚い奴輩やつばらだ。この春討って捨てようと思ったのに、手延びにして残念だ!」と、歯噛みをして口惜しがった。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
「俺をつかまえる? ヘン、莫迦にするな。蠅男は絶対につかまらん。俺は警察の奴輩やつばらに一泡ふかせてやるつもりだ。そして俺をつかまえることを断念させてやるんだ」
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
退けーッ。おか退がって、敵の奴輩やつばらを、寄せては叩け、寄せては突き伏せろ」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「乗物の取違えから、拙者を恨む新徴組の奴輩やつばらが、誤って島田先生を襲うたに相違ござらぬ」
「やあ、口ほどもないぞ、寄手の奴輩やつばら、呂布これにあり。呂布に当らんとする者はないのか」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「若僧やるな! 鳥刺しといい貴様といい、愈々胡散うさん奴原やつばらじゃ。どこのどいつかッ。名を名乗らッしゃい? どこから迷って来たのじゃ!」
帝王何かあらんや、どころではなく、生来帝王の天質がなく、帝王になったところで、何一つ立派なことの出来る奴原やつばらではないのである。
日本文化私観 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「拙者にも縁のある奴原やつばらだ。と云うより拙者の先生に、深い縁故のある奴だ、退治れば先生のお為にもなる。——其方そちは逃げろ! 一人で十分!」
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「藤作のやり方が悪かったにしても、場銭をさらいに来やがったと、こう云われては腹に据えかねる……そうでなくてさえ怨みの重なる、高萩一家の奴原やつばらだ、この際一気に片づけてしまえ!」
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かういふことに敏感で、特に根に持つ秀吉だから、関白を怖れぬ不届きな奴原やつばら、と腹をたてた。
二流の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
主人は約束にそむく大嘘つき、まはりの奴儕やつばらはへつらひ武士や臆病者、右を見ても左をみても、癇に障ることばかりが疊まつて來るわ。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
図書 (きつつ)おなさけ余る、お言葉ながら、活きようとて、討手の奴儕やつばら、決して活かしておきません。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御坊ごばう、なぞこの世の中にはまことなき奴儕やつばらがはびこつて、正しきものがしひたげられるのでござらうな。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)