“もりとお”の漢字の書き方と例文
語句割合
盛遠100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俗姓を遠藤、名を盛遠もりとおといい、北面の士から、院の武者所となったが、十八の年、袈裟けさという人妻を斬って、慚愧ざんきの果て、髪をけずって僧門に入ったのがその動機だったという。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『さるほどに遠藤武者盛遠もりとおは、春も弥生の始めつかた霞がくれの花よりも、床しき君の面影を、見初めし緑のはし供養、あけくれ絶えぬおもい川、恋わたる身はうつつなや——』
深夜の客 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
盛遠もりとおは徘徊を続けながら、再び、口を開かない。月明つきあかり。どこかで今様いまよううたう声がする。
袈裟と盛遠 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)