“もえぐさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
燃草50.0%
燃料25.0%
萌草25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……分けて、現在、殊にそのお七のごときは、姉上が海へお引取りになった。刑場の鈴ヶ森は自然海に近かった。姉上は御覧になった。鉄の鎖は手足をつないだ、燃草もえぐさは夕霜を置残してその肩を包んだ。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて一抱えの燃料もえぐさを持って立ち帰って来たので、それを焚いて温りながら、一つ一つ差しくべつつ話しをしていたが、文彦は何心のう今自分の持っている木を見るとこの月世界に見なれぬ
月世界競争探検 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
シャロットの女の織るは不断のはたである。草むらの萌草もえぐさの厚く茂れる底に、釣鐘の花の沈める様を織るときは、花の影のいつ浮くべしとも見えぬほどの濃き色である。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)