“みしやうぜん”の漢字の書き方と例文
語句割合
未生前100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼れは他郷から歸省した者のやうに、今夜は少年時代の自分の姿を闇の中の彼方此方あちらこちらに見詰めた。……もつと快活で元氣のよかつた昔の事が未生前みしやうぜんの事件のやうに心に浮んだ。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
あたか父母ふぼ未生前みしやうぜんより小説や戯曲に通じてゐたやうに滔滔たうたう聒聒くわつくわつ絮絮じよじよ綿綿めんめんと不幸なる僕等におしへれるのである。すると文壇に幅をかせてゐるのは必ずしも小説や戯曲ではない。
変遷その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)