“ぼじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
慕情66.7%
墓上33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
澄み渡った月を眺めながらも、思いはたちまち故郷の空、都の空、恋しい人への慕情ぼじょうとなるのも無理のないことであった。
なぜ私たちは、親子でいながら、ここの一水も自由に越えられぬ身なのでしょうか。人間の子でないのなら、こんな慕情ぼじょうにも溺れますまいに……宗良にはこの涙が止まりません。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ私は先生のあのいたましい死を余儀なくした其事情を思うに忍びず、また先生の墓上ぼじょうなみだいまだ乾かざるに家族の方々が斯く喧嘩けんかさるゝを見るに忍びなかったのであります。然し我々は人間です。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)