“ひとつまみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
一撮100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二階の論判ろッぱん一時ひとときに余りけるほどに、雷様の時の用心の線香をふんとさせ、居間からあらわれたのはお蔦で、もぐさはないが、禁厭まじないは心ゆかし、片手に煙草を一撮ひとつまみ。抜足で玄関へ出て、礼之進の靴の中へ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その婆あさんが、その澁紙のやうな手の平に、一撮ひとつまみ程の赤小豆の屑を入れて、五味をり出してゐる。博士はそれに氣が留まつて、一寸立ち留まつて見た。そしてかう思つた。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)