“ひつくらか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引覆66.7%
翻反33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
噫、病院の窓! 梅野とモ一人の看護婦が、寢衣に着換へて薄紅色の扱帶しごきをした所で、足下には燃える樣な赤い裏を引覆ひつくらかへした、まだ身の温りのありさうな衣服! そして、白い脛が! 白い脛!
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
噫、病院の窓! 梅野とモ一人の看護婦が、寝衣ねまきに着換へて淡紅色ときいろ扱帯しごきをしてた所で、足下あしもとには燃える様な赤い裏を引覆ひつくらかへした、まだ身のぬくもりのありさうな衣服きもの! そして、白い脛が! 白い脛が!
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
渠は漸々やうやう筆を執上げて、其処此処手帳を翻反ひつくらかへして見てから、二三行書き出した。そして又手帳を見て、書いた所を読返したが、急がしく墨を塗つて、手の中に丸めて机の下に投げた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)