“はしりみず”の漢字の書き方と例文
語句割合
走水100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或は又ハシは南洋系の言葉では道を意味している、例せば三浦半島の走水はしりみずはハシ水で、水の道即ち渡場の意であるから、石椅は天そそる岩の道の意に解せぬこともない。
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
築いても築いても堤防が崩れたり、橋が流れたりする場合においてもまた同様である。ここにおいてか橘媛は走水はしりみずの海に身を投じた。強頸こわくび衫子ころもこは、茨田まんだ断間たえまに身を投じた。
人身御供と人柱 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
清水寺の籠堂でお籠りをすることを聞きつけると、走水はしりみず黒鉄くろがねという鉢叩きに烏面からすめんをかぶせ、天狗の現形げんぎょうで籠堂の闇に忍ばせて通じさせたうえ、基房の伽羅の珠数を落してこさせた。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)