“にわも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
庭面96.7%
苑面3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
栄三郎が雨をすかして庭面にわもを見渡すと、向うにささやかな開きをなしている草むらのあたりに、泰軒を囲んでいるとおぼしき一団の剣光がある。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
九女八は、鷺草の、白い花がポツポツと咲き残るのへ降る雨が、庭面にわもを、真っ青に見せて、もやもやと、青い影が漂うようなのに、きっと心をひかれながら、つぶやいた。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
供の侍従介じじゅうのすけは、さっきから、廊の端に、坐ったまま、苑面にわもにちりしく白い桜花はなをじっと見入っていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)