“にわき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
庭樹75.0%
庭木25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
座敷も常よりは明くなりたるやうにて庭樹にわきの影小鳥の飛ぶ影の穏かなる夕日に映りたるもまた常よりはあざやかなる心地す。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
いや、庭樹にわきしげり、雨の点滴てんてき、花の開落などいう自然の状態さえ、平凡なる生活をして更に平凡ならしめるような気がして、身を置くに処は無いほど淋しかった。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
汚ないながらも可なり大きかった家が取り崩され、庭木にわきや境の樫木は売られて切られたり掘られたりして、其処らじゅう明るくガランとして居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さる老実業家が自分の隠居所いんきょじょを建てるつもりで、いろいろの庭木にわきなども用意し、ことに、千本にも近いつつじを植えんでおいたところなので、花の季節になると、にしきをしいたような美観を呈する。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)