“にょほうあんや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
如法闇夜55.6%
如法暗夜44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
机竜之助が如法闇夜にょほうあんやの中に一人で立ち尽していたのは、その子供の泣く声を聞いたからであります。子供の泣く声が、だんだん自分に近く聞えて来たからであります。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
如法闇夜にょほうあんやふくろの森は、たちまち、その跫音あしおとと三人の影を吸ってしまった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつて、甲府城下の闇の破牢の晩に、この盛んなる型を見せたことがありましたが、あの時は如法暗夜にょほうあんやのうちに、必死の努力でやりました。今夜のは月明のうち、興に乗じて陶然として遊ぶのです。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
だが、そこには別に恐ろしいものがいる訳ではなく、ただ文目あやめもわかぬ闇があるばかりであった。天井も左右の壁も、板を重ねた上に黒布が張ってあるらしく、針の先程の光もささぬ如法暗夜にょほうあんやである。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)