“にごうり”の漢字の書き方と例文
語句割合
荷梱100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
借問しゃくもんされる部類のほうで、みんな荷梱にごうりの蔭に、ぽつねんと味気ない顔して、冬の海をながめているのだった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
立ち疲れ、わめきつかれて、ぐったりと、軍需品らしい荷梱にごうりのあいだにぶっ倒れて眠ってしまった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから後ろ手にくくって、店先に幾山も積んである荷梱にごうりの一つへ、飼猿みたいにくくしつけ
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
露八はまた、荷梱にごうりの上に、跳び上がった。すぐ眼の中へ、波止場の方の篝火かがりびが真っ赤に飛びこんでくる。そこには、さっきは見えなかったおおきな蒸汽船が、埠頭に着いていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人足に荷梱にごうりかせて、横浜港と東海道との辻を西へ曲がって行ったが、しばらくすると、その列から、抜け戻って来た一人の侍が、再び辻の角に姿を見せて、何か考えていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美少年は、そういって、荷梱にごうりのあいだへ立ち去った。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)