“にくあつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
肉厚100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この金兵衛の話が出るたびに、吉左衛門は日ごろから「本陣鼻」と言われるほど大きく肉厚にくあつな鼻の先へしわをよせる。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「本陣鼻」と言われるほど大きく肉厚にくあつな鼻の先へしわを寄せて笑うところから、静かな口もとまで、だんだん父親の吉左衛門に似て来るような夫の容貌ようぼうをながめて置いて
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
いかにも山人やまびとらしい風貌ふうぼうをそなえ、すぎの葉の長くたれ下がったような白いあらひげをたくわえ、その広い額や円味まるみのある肉厚にくあつな鼻から光った目まで、言って見れば顔の道具の大きい異相の人物であるが
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
親譲りの大きく肉厚にくあつな本陣鼻から、耳の掃除そうじまでしてもらった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)