“なかぼん”の漢字の書き方と例文
語句割合
中盆100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こいつ一人を袋だたきにして、海の中へたたき込むには、何の雑作ぞうさもないと思ったから、多少、事を分けるはずの貸元も、中盆なかぼんも、気が荒くなって
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
中盆なかぼん壺振つぼふりとを兼ねているのは、若い女である。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
暫くしている間に、最初にしたりがおをして出た半黒人はんくろうとも、まんざらでもない心持の純素人じゅんしろうとも、グルグルとグループの中へ捲き込まれてしまうと、中盆なかぼんが得意になって
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
中盆なかぼん、用心棒、の一隊と見て取って、直ちに諒解があって、玄関へ通されるか、裏手へ廻されるか、こっちの方もそれに準じてと、固唾かたずを呑んでいると、案に相違して、かくの如く
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この連中も最初のうちは、やや控え目にしていたのが、ようやく調子づいて来ると、四方あたりに遠慮がない。諸肌脱もろはだぬぎになった壺振役つぼふりやくが、手ぐすね引いていると、声目こえめを見る中盆なかぼんの目が据わる。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)