“どのう”の漢字の書き方と例文
語句割合
土嚢100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ウルシ塗りの箱が土嚢どのうがわりに使われていて、その箱の上に中国兵がうつぶせになって死んでいるのも見られた。その箱にどうやら豚の毛が入れてあるらしい。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
その時両軍の兵士は、この暗い中で、わずかの仕切りをさかいに、ただ一尺ほどの距離を取っていくさをした。仕切は土嚢どのうを積んで作ったとかA君から聞いたように覚えている。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
貞之助はしばらく足を休めるつもりで線路から駅の構内へ這入はいったが、既に駅前の道路には水が一杯になっており、構内にも刻々浸入しつつあるので、入口に土嚢どのうむしろを積み上げて
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)