“どじょうひげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鰌髭66.7%
泥鰌鬚16.7%
鰌髯16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と一人めにして、その上に、新妻にいづまを後妻になれ、後妻にする、後妻の気でおれ、といけ洒亜々々しゃあしゃあとして、髪を光らしながら、鰌髭どじょうひげの生えた口で言うのは何事でしょうね。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よく来る客の一人に、泥鰌鬚どじょうひげを生やした紋附袴の人があつた。父の絵の先生である。父は書画もぼつぼつ買ひ集めて、「また偽物にせものをつかまされたよ」などと、よく母を相手に笑つてゐた。
少年 (新字旧仮名) / 神西清(著)
歯磨屋はみがきや卓子テエブルの上に、お試用ためし掬出すくいだした粉が白く散って、売るものの鰌髯どじょうひげにもうっすり霜を置く——初夜過ぎになると、その一時ひととき々々、大道店の灯筋あかりすじを、霧で押伏おっぷせらるる間が次第に間近になって
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)