“どうけやく”の漢字の書き方と例文
語句割合
道化役100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と一座の男女が、明日あしたからの生くべき途の心配です。はかないものよ、汝の名は旅芸人なりと、ふだんの道化役どうけやくが道化たことばも出ないで、ふさぎ込んでいるさまも哀れです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一座の道化役どうけやくに、一人の小人がいた。三十歳の癖に七八歳の少年の背丈せいで、顔ばかりが、本当の年よりもふけて見える様な、無気味な片輪者で、そんな男にあり勝ちの低能者であった。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
実際、オランダ使節の随行員はこれほどの道化役どうけやくをつとめたものであった。しかし彼ケンペルはそこに舞踏を演じつつある間にも、江戸城大奥の内部を細かに視察することを忘れなかった。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)