“ともゑうづ”の漢字の書き方と例文
語句割合
巴渦100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今まで間断ひつきりなしに客が出入ではひりして、低い声音せいおんだの、高い哄笑だの、面白さうな笑声せうせいなどがその一室に巴渦ともゑうづを巻いてゐたが——疲れ果てたやうな、早くさういふ人達から自由になりたいといふやうな
時子 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
私には今でもその二人を乗せた小さな船が波濤の重なる中に、巴渦ともゑうづのやうに凄じく波の湧き上る中に、浮きつ、沈みつして漂つてゐるさまを絵か何ぞのやうにはつきりと眼の前に浮べることが出来た。
ある日 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)