“とじんし”の漢字の書き方と例文
語句割合
都人士100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時余が驚いた事は、漱石は、我々が平生へいぜい喰ふ所の米はこの苗の実である事を知らなかつたといふ事である。都人士とじんし菽麦しゅくばくを弁ぜざる事は往々この類である。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あるいは浜づたいに往通ゆきかよ行商あきんどを見るばかり、都人士とじんしらしい者の姿を見るのはまれなのである。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
前にもいったが、『八犬伝』の中心舞台は安房よりも江戸であって、事件が多くは江戸あるいは江戸人に親しみのある近国で発展したのが少なくも中央都人士とじんしの興味を湧かさした原因の一つである。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)