“ちりふ”の漢字の書き方と例文
語句割合
池鯉鮒100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家康がその東軍の大部隊を、野州小山から引っ返して、三州の池鯉鮒ちりふにまですすめて来たのを、いちはやく宗矩がそこまで出迎えに出た時に——であった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北条霞亭の未亡人敬は僅に箱根の関をゆることを許されて、池鯉鮒ちりふの駅まで来ると、又一の障礙に遭つた。それは江戸から供をして来た足軽が重病を発したのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
吉田城の酒井忠次に送られて、池鯉鮒ちりふから鳴海なるみへ入った。これまでが徳川領、鳴海から先は織田領なので、ここには織田家の一門が凱旋の主君を出迎えに立っていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)