“ちゃいれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
茶入75.0%
分茶盒25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの民家で用いた信楽しがらき茶壺ちゃつぼ(挿絵第二図)が、支那のいわゆる「黒壺くろつぼ」にどこが劣るだろうか。同じ支那から渡った貧しい茶入ちゃいれに美を説きながら、なぜ立杭たちくいの壺に盲目であるのか。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
彼らは後にあの「大名物おおめいぶつ」と呼称せられるものを「下手物げてもの」とさげすまれる器の中に発見した。あの茶入ちゃいれ茶碗ちゃわんも元来は数銭に価しない雑器であった。だが茶人たちは鋭くもそれらのものの美に打たれた。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
彼はゆつたりとすわつて作法のやうに受汚ちゃきんで茶盞をぬぐひ、茶瓶の蓋を開けて中を吟味し、分茶盒ちゃいれと茶罌をひざ元に引付けた。そして湯の沸くのを待つた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)