“ちめいしょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
致命傷100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猛烈な、——およそこの地球を荘厳にすべき、猛烈な何物も知らずにいるんだ。そこに彼等の致命傷ちめいしょうもあれば、彼等の害毒もひそんでいると思う。
一夕話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そして、自分に致命傷ちめいしょうの危険がなければ人が何をしようと、どんなに威張ろうと、朝鮮へ遠征しようと、親類の小田原を亡ぼそうと、われかんせずでいる人だ。
家康 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
致命傷ちめいしょうにはなるまいが、怨敵おんてき梅雪ばいせつへは、たしかに一太刀ひとたち手ごたえをくれてあるから、このうえはどうかして、一ぽうの血路をひらき、伊那丸君いなまるぎみをすくいだそうと民部は心にあせった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)