“たんでき”の漢字の書き方と例文
語句割合
耽溺100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その前年かに、泡鳴は小説「耽溺たんでき」を『新小説』に書いている。自然主義の波は澎湃ほうはいとして、田山花袋たやまかたいの「蒲団ふとん」が現れた時でもあった。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
涅槃へ行くには二つのかたよった道を避けねばならぬ。その一つは快楽に耽溺たんできする道であり、他の一つは苦行に没頭する道である。この苦楽の二辺を
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
耽溺たんでき、痴乱、迷妄めいもうの余り、夢ともうつつともなく、「おれの葬礼とむらいはいつ出る。」と云って、無理心中かと、遊女おいらんを驚かし、二階中を騒がせた男がある。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)