“たまけむり”の漢字の書き方と例文
語句割合
弾煙100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊織は、耳を抑えて、熊笹の中へッ伏した。とたんに、うすい弾煙たまけむりのながれた樹陰で、ぎゃッ——と、生き物が断末を告げる刹那の——あの不気味なさけび声が聞えた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その虚をいたのである。淵之助にならって、阿部仁右衛門も岸九兵衛も、劣らじと、捨身に出た。パパパッとあわてた弾煙たまけむりが立った。こう撃つ弾はあたっていないこと確かである。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だれかとおもうと、さいぜん、弾煙たまけむりのなかにたおれた木隠龍太郎こがくれりゅうたろうである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)