“しるしもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
印物60.0%
印絆纒40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
供前ともまえさまたぐるのみならず、提灯を打落うちおとし、印物しるしものもやしましたから、憎い奴、手打にしようと思ったが、となりづからの中間ちゅうげんを切るでもないと我慢をしているうちに
うまく三津五郎だと見ぬいたひとには家紋入りの印物しるしものをくれるという噂が立っているンです。……金春町こんぱるまちのお兼の女髪結へ寄って見ましたが、なるほどたいへんな評判。
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
喧嘩の定法で印絆纒しるしものは一切身につけない。白木綿を畳んでキリリと鉢巻をし、小隊別の番号のついた腕章を腕に巻いている。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
煙草盆をひきよせて雲井を輪にふいていると、裏木戸があいて、出入の植安の印絆纒しるしものを着た、二十五六の男前のいい職人が小腰をかがめながら入って来た。
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)