印絆纒しるしもの)” の例文
喧嘩の定法で印絆纒しるしものは一切身につけない。白木綿を畳んでキリリと鉢巻をし、小隊別の番号のついた腕章を腕に巻いている。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
煙草盆をひきよせて雲井を輪にふいていると、裏木戸があいて、出入の植安の印絆纒しるしものを着た、二十五六の男前のいい職人が小腰をかがめながら入って来た。
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)