“しもいち”の漢字の書き方と例文
語句割合
下市100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その人と云うのは大和やまと下市しもいちで某銀行の支店長をしてい、子供が五人あるのだけれども、一番上が男の子で、目下大阪の某学校に行っており、二番目のが女の子で
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
下市しもいちの驛まで乘つて行つたころは、遠く望んで見る大山でなしに、山の麓までも見得るやうになつた。雲の蒸す日で、山の頂きは隱れて見えなかつた。それがかへつて山のすがたを一層大きく見せた。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
朝まだき、水戸の上市かみいち下市しもいちは、もう喧騒な庶民風景につつまれていた。馬のいななきも、人のどなり声も、薪のけむりも、あらゆる物のにおいも、旺盛な庶民の欲望と汗から離れているものはない。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)