“さんぜそう”の漢字の書き方と例文
語句割合
三世相100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一つは『三世相さんぜそう』といういわば昔の百科全書で、どこの家にも一冊はあった。六十の凶とか、これこれの日に生まれると運が悪いとか欲が浅いとかいうことまで書いてあった。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
……だが、見ねえな、よみじ見たいな暗がりの路を、塔婆のおれを銜えた処は犬の身骸からだが半分人間に成ったようだ。三世相さんぜそうじゃあねえ、よく地獄の絵にある奴だ。白斑の四足で、つらが人間よ。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
からだをじ向けたり、手を延ばして年寄が三世相さんぜそうを見るようにしたり、または窓の方へむいて鼻の先まで持って来たりして見ている。早くやめてくれないとひざが揺れて険呑けんのんでたまらない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)