“ごうしょ”の漢字の書き方と例文
語句割合
劫初100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕は独逸文学のことは好く知らずにしまうが、その中には日出写生のいい文章は幾つかあるであろう。山上の美しい日の出は、いわば劫初ごうしょの気持であり、開運のしるしでもある。
リギ山上の一夜 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
劫初ごうしょ以来人類の脚が、未だ触れたこともない岩石と、人間の呼吸が、まだ通ったことのない空気とに、突き入るということは、その原始的なところだけでも、人間の芸術的性情を
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
劫初ごうしょ以来人の足跡つかぬ白雲落日の山、千古斧入らぬ蓊鬱おううつの大森林、広漠こうばくとしてロシアの田園をしのばしむる大原野、魚族群って白く泡立つ無限の海、ああこの大陸的な未開の天地は
初めて見たる小樽 (新字新仮名) / 石川啄木(著)