“ことといばし”の漢字の書き方と例文
語句割合
言問橋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
言問橋ことといばしから遊び仲間を隅田川へ突き落したのである。直接の理由はなかった。ピストルを自分の耳にぶっ放したい発作とよく似た発作におそわれたのであった。
ロマネスク (新字新仮名) / 太宰治(著)
枕橋まくらばしの二ツ並んでいるあたりからも、花川戸はなかわどの岸へ渡る船があったが、震災後河岸通かしどおりの人家が一帯に取払われて今見るような公園になってから言問橋ことといばしけられて
水のながれ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
むかし土手の下にささやかな門をひかえた長命寺ちょうめいじの堂宇も今はセメントづくり小家こいえとなり、境内の石碑は一ツ残らず取除かれてしまい、うし御前ごぜんの社殿は言問橋ことといばしの袂に移されて人の目にはつかない。
水のながれ (新字新仮名) / 永井荷風(著)