“こくけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黒鍵66.7%
谷軒33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒鍵こくけんのエチュード』も、ブゾーニ以外には、こんなに美しく弾いた人がない。パハマンの有名なタッチの美しさを代表するだろう。
黄昏たそがれの薄映えは、いぜん波頭を彩っていたけれども、海霧ガスは暗さを増す一刻ひとときごとに濃く、またその揺動が、暗礁を黒鍵こくけんのようにもてあそんで、それが薄れ消えるときは、鈍い重たげな音を感ずるのである。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
右のうちで、バッハの『前奏曲と遁走曲=ハ長調』は最も有名なレコードであるが、『黒鍵こくけんエチュード』や『第十三ハンガリー狂詩曲』も良く、ブゾーニ編曲のバッハの『コラール』も興味が深い。
「七日。(四月。)晴。棠軒と改名願書差出す。もつとも当用内田養三取計。」所謂改名は道号を以て通称としようとしたのであらう。春安信淳のぶきよには棠軒、小棠軒、谷軒こくけん、尚軒、芋二庵うじあんの諸号があつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)