“けはず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蹴外50.0%
蹴脱50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
退路を絶たれて、元の廊下へ帰った振袖姿は、先刻高蔵人が入り込んだ雨戸が、僅かに閉め残して居るのを見付けて、蹴外けはずすようにパッと外へ飛び出しました。
その悲鳴をあとに、用意の雨戸を蹴外けはずして、二人の盗賊は外の闇に飛び下りてしまいました。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
このようなときには、梶に突き刺さって来た敵のやりさきも、蹴脱けはずす前に先ず槍を握って相手の顔を見たくなった。
厨房日記 (新字新仮名) / 横光利一(著)
引廻の男はいて入った。準平は奥の廊下から、雨戸を蹴脱けはずして庭に出た。引廻の男はまた尾いて出た。準平は身に十四カ所のきずを負って、庭のひのきの下にたおれた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)